オレンジスマイルいちかわ、誕生の経緯
オレンジスマイルいちかわ、実行委員長の桜井です。
このプロジェクトの立ち上げに至る経緯は2017年までさかのぼります。
当時地域で暮らす高齢者の介護や生活の相談窓口である地域包括支援センターに勤めていた私は、介護予防や健康維持のために「家族介護教室」や「認知症カフェ」などの催しを企画し地域の高齢者に参加していただきました。
参加する皆さんは楽しんでくれましたが、「顔ぶれが固定してしまう」「高齢者やその家族を中心としたイベントなので一般の地域の皆さんの参加が難しい」など地域包括支援センターとしての活動の限界を感じていました。
そんな時、隣町に住む友人から「RUN伴(らんとも)」というイベントがあるので一緒に参加しないかと誘われたのです。
RUN伴は、認知症になっても安心して暮らせる地域になることを目指して、認知症の人、家族、地域の人たちが一緒にタスキリレーを行う、NPO法人認知症フレンドシップクラブが主催する全国規模のイベントです。
船橋市でのRUN伴に参加し、認知症の人が生き生きとした表情を浮かべているのを見て、私が暮らす市川でも是非やろうと決心し、仲間を募り実行委員会を立ち上げ「RUN伴市川」を市川市内で2018年と2019年に開催しました。
新型コロナウイルスの流行により、引き続き開催する予定であった2020年、2021年のRUN伴は中止となりましたが、仲間と共に過去2回のRUN伴市川を振り返り、今後は市川市の社会資源や事業者がもっと関わってもらえるイベントとしたいことで一致。全国組織の中のひとつのエリアとしてではなく、企画から運営までを市川独自に一から創りあげていくことに決めました。
新たな団体の名称は、認知症理解啓発のイメージカラーである「オレンジ」と、みんなが持っている「笑顔」から「オレンジスマイルいちかわ」に決定しました。
オレンジスマイルいちかわは、「認知症の人も一緒に、誰もが暮らしやすい市川をつくる」を合言葉に、認知症の理解啓発のみならず、市川市で活動する多様な人々が参画し、イベント参加を通して共生社会と健康への意識を高め、誰もが暮らしやすい市川をめざすプロジェクトです。